いわてプライド

岩手で活躍するさまざまな“人”に焦点を当て、紹介する「いわてプライド」。 この土地に誇りを持って生きる人たちの、熱い想いを伝えます。

地域の身近な“空の玄関口”を目指して

第11回 岩手県空港ターミナルビル株式会社 高橋宏弥さん

地域の身近な“空の玄関口”を目指して

子どもの頃から親しんだ
飛行機のある風景

 岩手県空港ターミナルビル株式会社の代表取締役社長を務める高橋さんは、花巻市(旧石鳥谷町)の出身だ。岩手県職員として企画や財務などの業務に携わった後、2年ほど前に現在の役職に就任した。

 「旧石鳥谷町で育ったため、昔から飛行機が飛んでいる風景には馴染みがありました。」と語る高橋社長。しかし現在のいわて花巻空港では、新型コロナウイルス感染症の影響により、通常よりも少ない運航状況が続いている。国際線は1年以上運休し、本来は1日13往復の便が運航する国内線も4月になって回復してきたものの、依然として8~10往復程度。78人乗りの機体に対して乗客は30人前後の便が少なくないという。

 「昨年はゴールデンウィークや夏休みなど、繁忙期に入る直前に感染拡大により人の動きが止まりました。秋にはGoToトラベル事業の効果で盛り返したものの、12月中旬には事業の一時停止措置が出され、年末年始を含め空港を利用するお客様の姿はなかなか見られませんでした。今も各地でまん延防止等重点措置が適用されるなど、航空関係者を始めさまざまな業界で我慢の時が続いています」(取材した4月13日時点での状況)


十分な対策を講じた上で
使命を全うする

 しかし、どんなに苦しい状況にあっても公共交通機関の一つである飛行機の運航は確保しなければならない。いわて花巻空港に就航しているエアライン「日本航空株式会社(JAL)」や「株式会社フジドリームエアラインズ(FDA)」は、そうした使命感を持って日々運航しているのではないだろうか。


 飛行機は密閉空間と思われがちだが、実際は上空のきれいな空気を常に取り込みながら運航している。構造上、およそ2~3分間で機内の空気がすべて入れ替わる仕組みになっており、高性能フィルターでろ過した空気が絶えず送られ、特定の場所に滞留することもない。さらに飛行機が到着して次の乗客が乗り込むまでの間に、スタッフが丁寧に機内の清掃と消毒を施している。

 空港内においても、各所に消毒液を設置するほか、人がよく触れるエレベーターのボタンや階段の手すり、ベンチなどは、1日に複数回の消毒を実施。感染拡大防止のため細心の注意を払い、できる限りのことを行っている。


空港をもっと身近に
さまざまな場所に施された工夫

 そんな苦しい状況が続くものの、高橋社長は「飛行機に乗るお客様はもちろん、地域の人たちも気軽に楽しく利用できる施設にしたいと思っています」と語る。

 空港内には岩手県産食材を取り入れた「レストラン安比高原」や、花巻市内で最も多くの岩手土産が揃う売店、2階には希望者に貸し出す催事スペースもある。昨年は近隣の高校写真部の展示会や、地元の工芸店の物販なども開かれたという。

 また飛行機から降りた際にチェックしたいのが手荷物受取所だ。乗客の荷物と一緒にベルトコンベアを流れてくるのは、岩手名物の盛岡冷麺。巨大なレプリカだが、麺の風合いやスープの透明度は本物そっくり。3ヶ月ほどかけて作られたもので、見る人を驚かせ笑顔にしてくれるこだわりの一品だ。


常に気持ちよく
利用できる空港であるために

 そんな岩手県空港ターミナルビル株式会社は、今年の6月で創立40周年を迎える。“岩手の空の玄関口”として、空港を利用する人たちが常に気持ちよく出発、到着できることを第一に考えてきた。コロナ禍で人々の行動は制限され、空港を利用する人は一時的に減った。しかし近い将来にこの事態が終息し、人々がまた笑顔で空の旅を楽しめるようになることを願い、航空関係者は今日も飛行機を運航している。高橋社長はどんな状況にあっても、「常にお客様の立場に立ち、できる限りニーズを満たしていく対応をしていきたい」と語ってくれた。



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この記事を書いたひと

フリーライター 山口由(ゆう)

2011年、東日本大震災をきっかけに横浜から盛岡へUターン。現在はフリーライターとして、お店や人材の紹介、学校案内、会社案内、町の広報誌など幅広く活動中。取材を通して出会うさまざまな人の思いや歴史を知り、「岩手ってすごいなぁ」と実感する日々を送っている。趣味は散歩と読書、長距離ドライブなど。ホームページはコチラ。

https://tokkari-shouten.themedia.jp/

写真撮影

カメラマン 佐藤到(さとういたる)

カメラマン 佐藤 到

1969年宮城県白石市生まれ。進学で来県すると、岩手の環境や住みやすさが気に入って定住。 写真店勤務を経て、フリーカメラマンとして独立。 フィルム時代から経験を積み現在は人物・風景・スポーツ・スクールスナップ・ウェディング・料理・商品などなど何でも撮影します。

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